猫じゃらしに乾杯

「傑作、おはよう」
「ああ、リリック。おはよう」
「ふふん、昨夜はずいぶんとお楽しみだったようじゃない?」
「うっ……!!それはっ!その……」
「隠さなくても良いわよ。猫はなーんでも知ってるんだから」
「……もくじぃには、内緒にしてね?」
「言ったところであの人には伝わらないわよ。……でも、ちょーっぴり嫉妬しちゃうかな。あの子は猫になりたいって言ってたけど、いざ猫になったら、きっと後悔するんじゃないかしら」
「――?何の話?」
「何でもないわよ」
「傑作くーん!朝ご飯出来たわよー!」
「はーい!今行くー!!」
「……猫でも人間でも、こんな鈍感相手じゃ、どっちみち苦労するだろうしね。ま、せいぜい頑張んなさい」