僕等の願いはたったひとつ
繋いだ手が離れないように、指を絡めた。
抱きしめた身体が消えないように、背中に爪痕を残した。
想いが離れてしまわぬように、深い口付けを交わした。
「絶対、離さない」
耳元で聞こえた声は幻じゃない。頬を伝う涙の理由はわからない。
こんなに近くにいるのに、幸せなはずなのに。
離れる理由なんてない。なのにどうして不安なの?今にも消えてしまいそうな貴方に、またひとつ、傷を残す。
どこへ行っても、私のことを覚えていられるように。
Thanks for
一青