私の金糸雀、知りませんか?

 籠の中の小さな鳥。カラフルなそれたちが、綺麗なハーモニーを作り出す。

「籠の中の鳥と、野生の鳥なら、どちらが幸せなんでしょう?」
「さあな。どちらにせよカナリアの歌声はいいな。心が癒される」
「ウタカタ様は好きですか?カナリア」
「ああ」

 私たちの耳に聞こえる、歌詞のない歌。一見明るいそのメロディーも、ひょっとしたら悲しい歌なのかもしれない。小さな体から作られる、悲哀の旋律。





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