日溜まりに溺れて、

「師匠!見てください、綺麗な花畑ですよ!」

 舞い散る花弁に誘われて、たどり着いた花畑。様々な色の花が咲き誇り、芳しい香りが広がる。

「はい、師匠」
「なんだ、これは」
「花冠です」

 小さな黄色い花で作られた花冠が、ホタルの手で飾られる。それを見て笑ったホタルは、また嬉しそうに花畑を駆けて行った。

「ホタル」
「はい!」
「これ、やるよ」

 淡いピンクの花は、ホタルの髪によく似合う。桃に彩られたホタルの手を握り、花の中へ沈む。最中にした口づけは、淡く蕩けた。





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