I wish...
柔らかい髪を指に絡ませ、その美しさに見とれる。可愛いらしい声でオレの名を呼んだホタルは、オレの胸に顔を押しつけて笑っている。「んー……ウタカタ様」
「なんだ?」
「……大好き」
イタズラ気に囁いて頬にキス。指に絡んだ髪がさらさらと解け、またもとの位置に戻っていく。
「ウタカタ様の傍って、なんだか安心するんです」
「そうか」
「きっと私、ウタカタ様と一緒ならどんなことだって大丈夫」
素直なのか、それとも小悪魔なのか。そんな可愛いらしいことを言われたら理性が危うい。それでもじっと堪えて、鼻にキスをするだけに止めておいた。
「一緒ならどんなことだって大丈夫、か」
「はい、だってウタカタ様は強いし優しいし」
「ずっと……」
「え?」
「ずっと、一緒にいられるといいな」
「……一緒ですよ。私とウタカタ様は、ずっと一緒です」