神様も嫉妬するくらい
細く透き通った指に、自分のと同じ輪を嵌める。目が合った白無垢姿のホタルは、紅に彩られた唇を微かに上げて微笑んだ。
「ホタル」
小さく呼んだ名前にホタルが顔を上げた。美しいという言葉は、こういう時に使うんだろうな。
交わした杯に愛を誓い、晴れてホタルとオレは永遠に結ばれた。その紅を消し去るのも、その白無垢を汚すのも、オレ以外には許されない。
「幸せにしてみせる」
指先に口づけを落とし、神の前で愛を誓った。オレたちの愛の証人は、永遠を与えてくれるだろう。