「なんだかつまんないです」
「どうしてだ?」
「だって、せっかくの七夕なのに、こんな天気」
見上げた空は鉛色。お世辞にもロマンチックな雰囲気とは言えない。お座なりに飾られた笹の葉も、なんだか萎れているように見える。
「そりゃあ、織姫と彦星だって、年に1度の再会だ。他人にじろじろ見られちゃ落ち着かないだろ」
「それはそうですけど……」
唇を尖らせながら、どんよりと空を隠す雲を見上げる。
「やっぱり、綺麗な天の川が見たかったです」
「ま、諦めるんだな。雨が降らなかっただけでも、今年はマシなほうだ」
ぽんぽん私の頭を叩きながら、ウタカタ様は口角を上げて笑う。それだけで、今日が曇りだとか、天の川が見られないとか、すべてどうでもよくなってしまうんだから。
「1年に1度だけ逢えるだなんて、一体織姫と彦星は何をするんでしょうね」
「そりゃあ、ナニだろうな」
「私、自分が織姫じゃなくて良かったです」
「どうしてだ?」
「だって、ウタカタ様と1年に1度しか会えないなんて、堪えられません」
そう言って顔を見上げれば、ウタカタ様は不機嫌な顔をしてそっぽを向いてしまう。でもその左手は、私を包むように、そっと握り返してくれるのだ。
「どうしてだ?」
「だって、せっかくの七夕なのに、こんな天気」
見上げた空は鉛色。お世辞にもロマンチックな雰囲気とは言えない。お座なりに飾られた笹の葉も、なんだか萎れているように見える。
「そりゃあ、織姫と彦星だって、年に1度の再会だ。他人にじろじろ見られちゃ落ち着かないだろ」
「それはそうですけど……」
唇を尖らせながら、どんよりと空を隠す雲を見上げる。
「やっぱり、綺麗な天の川が見たかったです」
「ま、諦めるんだな。雨が降らなかっただけでも、今年はマシなほうだ」
ぽんぽん私の頭を叩きながら、ウタカタ様は口角を上げて笑う。それだけで、今日が曇りだとか、天の川が見られないとか、すべてどうでもよくなってしまうんだから。
「1年に1度だけ逢えるだなんて、一体織姫と彦星は何をするんでしょうね」
「そりゃあ、ナニだろうな」
「私、自分が織姫じゃなくて良かったです」
「どうしてだ?」
「だって、ウタカタ様と1年に1度しか会えないなんて、堪えられません」
そう言って顔を見上げれば、ウタカタ様は不機嫌な顔をしてそっぽを向いてしまう。でもその左手は、私を包むように、そっと握り返してくれるのだ。